電源装置が大切なデータや製造機器を守ります
電源装置とは、停電などの電源障害が発生した際に瞬時に電力を供給することでデータや機器の破損を防ぐことを目的とした装置です。
工業機器やパソコン、ストレージなどのIT機器は、突然電源を落とすとデータが壊れたり、機器そのものが故障したりというトラブルに見舞われます。
そんなトラブルを避けるために、電源装置が電源障害発生時に瞬時に電力をバックアップします。
電源装置は、予期せぬ電源障害時に業務を継続したり、安全にシャットダウンする時間を稼いでくれる重要な装置です
停電や電源障害が発生した時に電源装置がないと、問題が生じる可能性があります。
直流電源装置と無停電電源装置(UPS)は、どちらも停電などの非常時に電源をバックアップする役割を担います。
直流電源装置は「直流」の電気によって動作する負荷をバックアップし、無停電電源装置(UPS)は「交流」の電気によって動作する負荷をバックアップします。
設備に合わせて「直流電源装置」と「無停電電源装置(UPS)」を使い分け、非常時に備えます。
主に直流で動作 | 主に交流で動作 |
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・非常照明 ・通信設備 ・消防用設備(防災無線等)のバックアップ ・VCB(真空遮断器)などの受変電設備の操作用 ・自家用発電機の始動用等 |
・パソコン ・家電製品 ・工業機器等の非常時稼働用 |
電源装置と発電機の共通点はどちらも電力が供給できることにありますが、それぞれ供給方法に違いがあります。
電源装置と発電機はそれぞれ単独でも十分に停電対策品として活躍しますが、それぞれ長所と短所があります。
電源装置は、停電が起きた時に瞬時に電気を送り続けられますが、発電機のように自発的に電気を作ることができず、内臓しているバッテリー量のみ供給可能なため、長時間稼働することはできません。
発電機は、燃料さえあれば発電を継続できるので長時間の稼働が可能ですが、停電が発生してから起動するため、実際に発電するまでの間送電がストップしてしまいます。
そのため、両方を使用することで無瞬断で長時間持続した電源供給が可能となります。
電源装置 |
発電機 |
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電力の供給方法 | バッテリーに蓄電した電気のみで供給 | エンジンを回し自己発電して供給 |
使用できる時間 | 数分~数時間程度(バッテリーサイズによる) | 燃料が切れるまで供給可能 |
使用用途 | ・パソコンや通信機器の瞬間的なシャットダウンを防ぐ ・工業機器等の非常稼働用 |
・様々な機器に使用可能 (パソコンなどの精密機器を使用する時はインバータ方式) |
電源装置の寿命は、使用環境やサイズによって異なりますが、一般的に10~15年と言われています。
電源装置は日常的に目に触れる機会が少ないため、メンテナンスの必要を感じていても後回しにしてしまう企業様が多いのが現状です。
寿命を超えた電源装置は、見た目に変化はありませんが、使用し続けることで様々な問題が発生する可能性があります。
電源装置は定期的にメンテナンスすることで安全に使用し続けることができます。
定期点検の中で、バッテリーの交換や稼働環境の確認等しっかり行いましょう。
いざという時のために、寿命を迎えた電源装置は買い替えることをオススメします。